今回は、使いやすいトートバッグについて考えてみたいと思います。
普段あまり気にしたことはないと思いますが、家の中をよく見るといろいろな大きさや素材のトートバッグがたくさんあることに気づくと思います。

生地が薄くて軽いものから、小さいもの、革製品であったり、ナイロン製品だったりと多種多様のものが見つかると思います。
丈夫で出し入れが容易で、しかもたくさんものが入るのこと為、いろいろなシーンで使われている証拠だと思います。
せっかく、便利なトートバッグですから、どこにあるか探さないとわからない存在ではもったいないと思います。
そこで、使いやすいトートバッグとはどんなものなのか、トートバッグに求められる機能について考察してみたいと思います。
トートバッグに求められる機能
トートバッグに求める機能として、自分の体験だけでなくいろいろアンケート結果などを見てみると、実にいろいろな要望があることが分かりました。
1.モノがたくさん入ること
2.モノが出し入れしやすいこと
3.頑丈で耐久性があること
4.肩掛けできること
5.自立すること
6.小物入れがあること
7.開口部が閉じること
8.シンプルで美しいこと
これらの項目に関して、注意深く見ていくと、それぞれが互いにトレードオフの関係にある項目があることが分かります。
そこで、これらの項目について掘り下げていきたいと思います。
1.モノがたくさん入ること
「モノがたくさんも入る」ことは、トートバッグに求めらる代表的な機能の一つだと言っても良いでしょう。
女性を中心に小型のトートバッグが使われていることもありますが、同サイズのバッグで比較すると、やはりトートバッグのほうが出し入れしやすく、モノもたくさん入ります。
使うシーンにもよりますが、この「たくさんモノが入る」ということは、トートバッグにとっては重要な機能の一つといって良いと考えられます。
2.モノが出し入れしやすいこと
モノを入れる袋ということだけを考えるとトートバッグ以外にリュックもあります。
リュックは、背中に背負うことで重さを感じにくいだけでなく、両手がフリーになるというメリットもあります。
それでもトートバッグが使われ続けられるのは「モノが出し入れしやすい」ということが大きいのではないかと考えられます。
3.頑丈で耐久性があること
たくさんものが入っても、持ち運ぶ際に取っ手が切れてしまったり、袋が破けてしまうようでは安心して使用できません。
使い勝手の良さから、日常的に利用されることが想定されるため、頑丈で耐久性があることが求められます。
耐久性は、経年変化を楽しむという付加価値も生み出します。
革製品やジーンズなどと同様に、良く使い込まれたトートバッグに醸し出される風合いは、お金では買えない価値を与えてくれます。
4.肩掛けできること
トートバッグにモノをたくさん詰め込めば当然、重くなります。
近距離であればあまり気になりませんが、通勤、通学など電車やバスでの移動も考えると、肩掛けができるととても便利です。
肩掛けしたまま中のものを出し入れできるのもトートバッグならではのメリットです。
5.自立すること
机の上や床に置いたら、倒れて中身が出てきてしまうようだと使い勝手としては下がってしまいます。
自立することは、使いやすいトートバッグの機能の一つと言えるでしょう。
6.小物いれがあること
モノがたくさん入るトートバッグは必然的に大きくなります。
しかし、大きな袋になればなるほど、逆に小物はバッグの中でゴロゴロしてしまい使い勝手が悪くなります。
家や車の鍵など小さい割に重量があるモノは、バッグを横にした際に落ちてしまうのではないかという不安があり、入れることに抵抗がある人もいることでしょう。
そんなとき、小物を整理して収納することができる機能があれば便利です。
収納するものはポケットだけではありません。
出来るだけシンプルに、そして大きなものを入れる際に邪魔にならないものが良いと考えます。
7.開口部が閉じること
たくさんモノが入るトートバッグでは、ぽんぽんモノを入れられるというメリットがありますが、外から中身が丸見えというのは抵抗があります。
他の人も取り出し安かったり、バッグが倒れた際に中身が雪崩のように出てくるようだと、安心して使用できませんので何か口を閉じる機能が欲しいところです。
但し、あまりに頑丈な蓋を作ってしまうと「出し入れしやすい」というメリットが損なわれてしまう為、出し入れしやすいけれど、中身が見えにくいといった工夫が求められます。
8.シンプルで美しいこと
物理的に頑丈であっても、デザインが飽きてしまって使われなくなってしまうようでは元も子もありません。
凝ったデザインや派手なデザインは、購入当初は好んで使われますが、やはり飽き易い傾向にあるように思います。
日常的に使うものは飽きが来にくいシンプルな美しさが求められます。
BitterCats帆布トートバッグに求められる機能
ここまで見てきた機能をすべて満たすトートバッグがあれば完璧なのですが、相互にトレードオフの関係にある機能もあるため、すべてを満たすということはできません。
そこで、これらの機能をいかにバランスよく詰め込むかが、ブランドやメーカーの工夫の余地になります。
ブランドやメーカーにとっては、この工夫にとてもやりがいや面白味を感じる部分なのです。
私達は、頭だけでなく、実際に作って、使ってみるということがとても重要だと考えています。
設計→試作→使用→検証のサイクルを繰り返し行うことで、一つ一つの機能についてBitterCatsが考える最適解を見出していきます。